1 BOOKS AND PRINTS
築50年以上もの歴史あるビルに入っている、写真集をメインに取り扱う本屋さん。オーナーは、地元出身の写真家である若木信吾さん。ギャラリーも上階に併設し、企画展やイベントも催されています。販売されている本やポストカードなどを観ると古今東西の写真にまつわる視点を知ることができる素晴らしい場所。
1 BOOKS AND PRINTS
築50年以上もの歴史あるビルに入っている、写真集をメインに取り扱う本屋さん。オーナーは、地元出身の写真家である若木信吾さん。ギャラリーも上階に併設し、企画展やイベントも催されています。販売されている本やポストカードなどを観ると古今東西の写真にまつわる視点を知ることができる素晴らしい場所。
2 SONE RECORDS
いろいろな都市に点在する小さなレコード屋さんは、世界中の音楽を繋ぐ大切な拠点です。このお店では、主としてギターポップとインディーロックのレコード&CDが店主の趣味の良さでセレクトされています。90年代は全盛だったそのジャンルもいまやマイナーとなりましたが、いまだ世界中でいい音楽が作られています。
3 天錦
ランチで訪れいただいた天丼。生卵の天ぷらがエビ(3尾ものっている!)やキスやシソの天ぷらを濃厚にしてくれて、ほっぺたが落ちそうに。割り箸入れには「喰べるたのしみ 生きるよろこび」と書かれ、会計後に店員さんみんなが小粋に「ありがとう!」と声をかけてくれて、気持ちが晴れやかになりました。
4 とらや
お好み焼きは、さまざまな地方で独自の作り方がありますが、「遠州焼き」もそのひとつ。このお店では「田舎焼き」「昔し風」と呼ばれています。刻んだたくあんと紅ショウガがたくさん入っていて、クレープのように伸ばして焼き、最後に折り畳みます。醤油で味付けすると、その香ばしさと具の甘みが調和してウマい。
5 ブータン
カレーに関するノスタルジックな舌の記憶を誰しもが持っているのでは、と思います。1963年から続くこのお店では、最近あまりお店では食べられなくなった味を体現しています。とろっとしていて、甘みを感じる黄色いカレーライスをいただくのは、ほっとする瞬間です。食後に出してくれるバニラアイスもクラシック!
6 絵本の店 キルヤ
「キルヤ」は、フィンランド語で「本」という意味。店主のセレクトがとても効いている絵本は、家族のみならずすべての世代が楽しめるもの。友人の子どもにお土産にと相談をしたら、その子がどんな感じかなどを話した後、自分も手元においておきたいと思わせる素敵な本を教えてもらいました。
7 いわし料理・浜膳
いわしの捕獲量が減っていき、それにつれて全国的に専門店も少なくなってきましたが、浜松では健在。お店に入った瞬間にいわしの香りがします。2日間かけて煮込む「いわしのうま煮」は、骨まで柔らかくて、ごはんを何杯もいただくことができる味でした。ちなみに、うま煮はテイクアウトにもできるようです。
8 ロシア料理 サモワァール
調度品やカトラリーなど、洋館を思わせる店内でいただくロシア料理は、これがとても美味しいのです。ピロシキ、田舎風ボルシチ、つぼ焼ききのこ(写真左/中はクリーム煮が入っています)などをいただけます。食後は、ロシア紅茶を。店名になっている「サモワァール」とは紅茶を淹れるのに使われる道具のことなんですよ。
9 韓国家庭料理 民俗村
韓国のオンマ(お母さん)が作る料理は、どれも絶品です。ナムルはあっさりとした味付けで、チヂミはカリカリ&ふんわり、カムジャタン(ジャガイモと豚の背骨の鍋)は辛さはもちろん優しい味がとけ込んでいます。とろりとした、シメの雑炊は忘れられない味。元気になりたいときに是非訪れたいお店です。
9 手打ち蕎麦 なる
店主(通称ゴリさん)と美人の女将が切り盛りする蕎麦屋さん。スタンダードな蕎麦つゆはもちろん、クルミのたれがオススメです。自家製の果実酢を使ったサワーもヤミツキになります。奥にはギャラリースペースがあり、コミュニティースペースとしての役割も担っていて、浜松で何が起こっているのかを知ることもできます!
11 氷箱里
皮から手作りをしている点心などをいただける点心専門店。代表メニューであるもち豚を使った「韮饅頭(ニラまんじゅう)」は、誰もが愛する“外・カリッ、中・ジューシー”の具合が完璧。月替わりの「劉さん家の美味しい家庭料理」もオススメ。お茶も多数あって、中国スタイルでお湯を何回も足してもらえるのが嬉しい。
12 浜松市楽器博物館
楽器製造の盛んな街にあるこの博物館では、古今東西のさまざまな楽器が展示されていて、入った瞬間から、アドレナリンが溢れ出ます! 収蔵は3300点あり、そのうち1300点が常設されています。めずらしい楽器を演奏、解説してくれる実演の時間などもあり、一日中いても飽きません。あぁ、またすぐにでも行きたい。
13 福みつ
餃子の街としても知られる浜松。その理由は、キャベツ、タマネギ、豚肉の産地でもあったからのようです。専門店であるこのお店では「10ケ」から始まって5つ単位で焼き餃子オーダーができます。パリっと焼き上がった皮に包まれた餡は、野菜たっぷりで甘みが広がります。これこそが、浜松餃子。ペロリとたくさんいただけるのです。
14 YUM CUP CAKES
市街地から車で15分ほどかけて行ったところにある小さなカップケーキ屋さん。お店にたどり着くこの感覚は、車社会であるロサンゼルスで住所を聞いて初めて伺う感じに似ています。甘さ控えめのバタークリームを使った、愛らしいデコレーションのカップケーキは、果物やチョコなどのフレイバーの味が際立ちます。
15 Küche
お酒にあう惣菜をテイクアウトできるお店。パテやコンフィ、オリーヴやタプナードなど、ヨーロッパ風の料理が小さなポーションから販売されています。お店ではコーヒーなどをスタンドでいただくこともできます。内装も、切り盛りするマダムのセンスが反映されていて、とても心地が良い。
16 天竜浜名湖鉄道浜名湖線 浜名湖佐久米駅
浜松のダウンタウンから、ちょっと足を伸ばして浜名湖へ。けど、車は運転できないし、という方は、いや車を持っている方も、単線である天竜浜名湖鉄道浜名湖線は、オススメです。車窓から流れる景色を眺めるのは贅沢な時間です。駅もそれぞれユニークで、この浜名湖佐久米駅は冬から春にかけユリカモメが集まります。
17 ぐーちょきぱん
『魔女の宅急便』に登場するお店から名付けられたこちらのパン屋。外装も内装もその雰囲気がたっぷりと感じられます。地産の食材を使ったデニッシュ類が豊富で、オヤツにももってこいです。そして、食パンが何より美味しいのが嬉しい。生地はふんわりしっとり、甘みが口に残ります。売り切れにはご注意!
18 Caffé Oliva
浜名湖の周辺は、どこか瀬戸内海の街の風景と似ています。おだやかな浜名湖を望めるこのカフェの店主が、数年前から近所の畑を借りてオリーブの栽培をしていると聞き、合点がいきました。オリーブの葉を煎じたお茶は独特の渋みがクセになりそうな味。自家製のオリーブ油は秋の収穫時のみ提供されるようです。
今年も鴨江寺の中にある不動明王の前で厄よけ祈願をしてもらった。信心深くない僕がここで三年連続お払いしてもらっているのはお坊さんの読経の魅力からだ。銀縁眼鏡をかけたまだ若いであろうそのお坊さんは、蚊の鳴くようなか細い声で挨 […]
今年も鴨江寺の中にある不動明王の前で厄よけ祈願をしてもらった。信心深くない僕がここで三年連続お払いしてもらっているのはお坊さんの読経の魅力からだ。銀縁眼鏡をかけたまだ若いであろうそのお坊さんは、蚊の鳴くようなか細い声で挨拶をしたあと、一人で太鼓と鐘と鈴を使って別人のような渋い声でお経を読み始める。まるでバンドのドラム兼シンガーのようでロックしているのである。僕がそこに行くようになったのはちょっとした勘違いからだ。
浜松市街で本屋を始めた頃、この辺りについて調べてぶち当たったのが賀茂真淵である。国学を樹立した人、そしてあの本居宣長の先生だ。こんな大人物が浜松出身であるならば是非僕もあやかりたいと早速お参りを決意した。鴨江町あたりだと聞いて、「さすがカモの当て字とはシャレている、この辺りで大きいとこだとあそこしかない」と地図も見ないで辿り着いたその場所でお賽銭をあげて二礼二拍手していると、となりのおばさんが「あんたココは神社じゃなくてお寺だよ」と言われてやっと場所が違う事に気がついたのだった。賀茂真淵はそこから南へ10分ほど歩いたところにある縣居神社に奉られていた。近くに賀茂神社もあるが、そこは真淵のお父さんが神官をしていたところだ。ちなみにお墓は品川の東海寺。ややこしいので地図は忘れずに。
鴨江寺 浜松市中区鴨江4-17-1(地図A)
縣居神社 浜松市中区東伊場1-22-1(地図B)
昨年、先輩であるOさんから「浜松と鹿児島が姉妹都市宣言をするので、どうぞよろしく」という旨の連絡があった。どうやら行政的なものではなくて、先輩たちが同じ空気や感触をそれぞれの街に感じとった友情の結果のようだ。宣言がアナウ […]
昨年、先輩であるOさんから「浜松と鹿児島が姉妹都市宣言をするので、どうぞよろしく」という旨の連絡があった。どうやら行政的なものではなくて、先輩たちが同じ空気や感触をそれぞれの街に感じとった友情の結果のようだ。宣言がアナウンスされた日、鹿児島と浜松では、それぞれちょっとしたイベントが行われ、インターネットの動画中継を通じて両都市が結ばれていた。ぼくは東京から鹿児島へと飛び、そして浜松のみなさんの様子を伺っていた。
それから数ヶ月後、この冊子を作るにあたって、ようやく浜松を訪れる機会を得た。合計1週間くらいではあるが、土地の人たちと時間を過ごし、共通する点をぼくなりに見つけることができた。それは、人々が集まって街を盛り上げていこうと、仲間たちが語りあっているところだ。文字面を追うと、よくある「町おこし」的なニュアンスだが、センスと街への思いは全くもって異なる。
浜松で特に素晴らしいなと思ったのは、20歳前後の大学生たちが大人たちと積極的に関わりあっているところだった。本屋さん、お蕎麦屋さんや美容室などに、お兄さんやお姉さん的な存在がいて、善きコミュニティーを作り上げている。世代を超えて新しく面白そうなコトを企てている。それを盗み聞きしたぼくは、再訪を願うのであった。
※記載の内容は2013年4月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。
※記載の内容は2013年4月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。