1 DENQUINA TO-GO
リノベーションや家具の販売を手がける「DEN PLUS EGG」と「D+E MARKET」の社員食堂がカフェとなって、昨年10月にオープン。有機農家から仕入れた野菜や食材、近隣の「エスキーナ」の自家焙煎珈琲、スタッフが旅で出会ったものなど、心あるつくり手と繋がることのできるデイリーなカフェ&食堂です。
1 DENQUINA TO-GO
リノベーションや家具の販売を手がける「DEN PLUS EGG」と「D+E MARKET」の社員食堂がカフェとなって、昨年10月にオープン。有機農家から仕入れた野菜や食材、近隣の「エスキーナ」の自家焙煎珈琲、スタッフが旅で出会ったものなど、心あるつくり手と繋がることのできるデイリーなカフェ&食堂です。
2 エスキーナ
朝ごはんから夕暮れの時のワイン一杯まで。時間帯で異なる食事を楽しめるビストロとして、県外から足を運ぶ人も多い「エスキーナ」。岡山で自然栽培を営む「蒜山耕藝」から仕入れた食材や自家製のスイーツやパン、自家焙煎の珈琲まで、シェフ高井さんの追求心は細部にまで感じられつつも、過度な説明はなく自由な空気が流れています。
3 organic bottle&food QUIN
カフェのプロデュースやグローサリーを製造する料理家・金田一さんが手がける、瓶詰めのグローサリー販売所兼カフェ。ヴィーガンフードやマクロビオティックを得意とする彼女が製造するカレーペーストやジャムは、無添加で素材本来の味がぎゅっと詰まったものばかり。営業時間は随時変動するので、事前に電話で確認を。
4 galerie6c
苦楽園駅前のマンションの一室に位置するアートギャラリー。Art、Book、Craft、Designを主軸に、さまざまな展示を開催。「持ち込みの企画も歓迎」と話すのは、グラフィックデザイナーでオーナーの多喜さん。イラスト展や写真展など、今後もあらゆるクリエイティブが行き交う場所となりそうです。
5 CA ORGANIC
“こだわりの食材で街や人を豊かに”を掲げる「CA ORGANIC」は、化学調味料や合成保存料不使用の食材や調味料、お菓子、乳製品などを販売するマーケット。自家製のお弁当やスイーツで食材の美味しさも提供し、持続可能な仕組みをつくりながら地元の人々の食生活を豊かにしています。イートインスペースも有。
6 ririnono
オーナーでフラワーコーディネーターの林さんは、山と海と川が近いこのエリアに惹かれて開店を決心。ラインナップに目を向けると、素朴ながらも可憐で独特な造形美を持つ草花が多く、植物に触れることの歓びを改めて感じさせてくれます。「DENQUINA TO-GO」など、近隣店舗の空間演出も手がけています。
7 TAOCA COFFEE KURAKUEN
焙煎機から立ち込める芳醇な珈琲豆の香りでリラックス。そんなスペシャリティーコーヒーを求める常連のお客さんで賑わう珈琲店。どれも試飲ができ、飲み比べしながら購入できるのも嬉しいポイント。自宅で美味しい珈琲を淹れるための器具も販売しているので、毎日の一杯がより楽しくなりそう。
8 HUT juneberry
ハンバーグ、エビフライ、チキン南蛮……。クラシックな洋食を楽しめる名店を夙川の閑静な住宅街で発見。黒毛和牛や丹波鶏など厳選素材の旨みを引き出し、奇をてらわないスタイルでお腹を満たしてくれます。ハンバーグ+エビフライセットなど、ランチタイム限定のメニューも人気。夜はオーガニックワインとともにお楽しみください。
9 TRATTORIA Da Goino
本場イタリアの味の再現を目指し、シェフが腕をふるうレストラン。トリッパのトマト煮込みや牡蠣のフリテッレといった前菜から、大山鶏のカツレツ、国産牛のTボーンステーキなどのメイン料理、パスタやリゾットまで、豊富なアラカルトメニューや3,800円~のおまかせコースも魅力。お祝い事や記念日などでも利用したいお店です。
10 Pâtissier Éiji Nitta
「ホテルニューオータニ大阪」でキャリアを積んだオーナーシェフ・パティシエが手がける人気店。生菓子やマカロン、焼き菓子、アイスクリームと多彩な品揃えで、どれも職人の技が光ります。西宮の酒造メーカー「大関」の吟醸酒を使用したマカロンは、日本酒の豊かな香りとミルクガナッシュが一緒に味わえる贅沢な逸品。
11 ゆらり屋
新鮮な魚介や野菜を軽い衣でサクッと揚げた串カツが名物の居酒屋。熱々の串はこだわりの塩やソース、だし汁をお好みでつけていただけます。旬のもの、創作もの、定番ものなど、店主にお任せするのもツウな楽しみ方。カウンター席はひとり飲みにも最適。店名が示すように、ゆっくりと腰を落ち着かせて食事とお酒を満喫してください。
12 関西学院大学 西宮上ケ原キャンパス
校舎は近代日本の発展に貢献した建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの作品のひとつで、1929年の創建以来の設計思想を継承した「スパニッシュ・ミッション・スタイル」。自然と調和し隅々まで整った環境は市民にも開放され、文教住宅都市として発展する西宮を象徴するスポットとして広く愛されています。
13 武庫川女子大学甲子園会館
フランク・ロイド・ライトの愛弟子・遠藤新が設計。昭和5年に甲子園ホテルとして竣工し、昭和40年に武庫川学院が譲り受けて教育施設として再生。現在は武庫川女子大学のキャンパスとして授業が行われ、指定日のみ見学が可能です(要電話予約)。幾何学模様から市松格子など日本的意匠まで、細部にわたるデザインは一見の価値あり。
14 桔梗堂
昭和20年創業。朝5時に小豆を炊くことから1日が始まる老舗の和菓子店は、地元民にとって自慢のお店。中でも看板商品の白玉しるこ(春先から12月まで)と本わらび粉を使ったわらび餅(11月から3月まで)はお取り寄せの注文が殺到するほど。甲子園球場にちなんだ最中「球宴」は餡に胡麻と栗が練りこまれていて、お茶請けに最適。
15 国指定重要文化財 ヨドコウ迎賓館フランク・ロイド・ライト設計
近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトにより灘の酒造家の別邸として設計された「ヨドコウ迎賓館」は、ライトが手がけた国内の住宅建築の中で唯一当初の姿をとどめている作品とされています。2年間の保存修理工事を終え、2019年2月16日には一般公開を再開予定。バルコニーからの眺望も感動必至です。
16 芦屋軒
大正末期に創業。芦屋で地元の人々に親しまれてきた精肉店の人気商品は、自家製造する牛肉佃煮。黒毛和牛を肉厚に切り生姜を効かせて甘辛味に煮ているため、一切れが大きく食べ応え満点。ご飯と相性抜群です。最高級ランクの神戸牛や味噌漬けも贈答用として人気。レトロなパッケージもグッドデザインです。
17 うつわ クウ
“毎日のご飯のための器”をコンセプトに、作家が一つひとつ制作した陶器や木工、硝子作品を幅広く取り揃えています。ギャラリースペースでは、作家の新作展を随時開催。運がよければ作家本人と出会えることも。店主の美崎さんが講師を務める簡易金継教室の情報やインスタグラムで紹介している美しい器の使用例も必見です。
18 PÂTISSERIE étonné
パリの名店「ラデュレ」、神戸北野ホテルが手がける「イグレックプリュス」を経た多田シェフが2016年に開店。洋菓子店が多い芦屋エリアで評判を呼んでいます。シュークリームやスフレフロマージュなどオーソドックスなものから洋酒を効かせた粋な味まで、種類豊富。技が光るデコレーションケーキはお祝い事に。
19 もも焼き かわむら
緻密で歯ごたえがあり、旨味が凝縮した九州の選ばれた親鳥のもも焼きをメインに、たたきや刺身、炊き込みご飯など、多彩な調理法で感度の高いグルメたちの舌を唸らせている名店。日本酒やワインに合う一風変わったおつまみも絶品だけど、あくまでも主役は鶏肉という潔さ。落ち着いた空間でじっくりと堪能してください。
20 Bake Base
お菓子やパンの調理器具、チョコレート、フルーツ漬けなどの材料、ラッピンググッズなど、洋菓子にまつわるさまざまな商品が並ぶ「Bake Base」は、その品揃えの良さから製菓・製パン愛好家御用達のお店。パティスリーの名店で美味しいケーキに舌鼓したら、次はオリジナルケーキづくりに挑戦してみてはいかがですか?
誰が呼んだか「朝エスキーナ」。西宮散策のスタートは朝の苦楽園『エスキーナ』から始まる。色ガラスの小窓のある扉を開けると店主の高井宏樹さんが「おはようございます」と迎えてくれる。大きなテーブル席に腰かけ、今日は何を食べよう […]
誰が呼んだか「朝エスキーナ」。西宮散策のスタートは朝の苦楽園『エスキーナ』から始まる。色ガラスの小窓のある扉を開けると店主の高井宏樹さんが「おはようございます」と迎えてくれる。大きなテーブル席に腰かけ、今日は何を食べようかなと自分で選ぶスタイルの朝食プレートのメニューを思案しながら、まずは今日のスープが何かをたずねてみる。春夏なら豆やトマトの冷製スープ、秋冬なら人参や蕪やカボチャ、そしてたまたまその日が栗の日だったなら「今日はいい日」と思わず口にしたくなる。朝食プレートに選ぶメニューは、まずはパンかイングリッシュ・マフィン、そこに生野菜を添えて、目玉焼きは両面を焼いてもらい、パンに合わせるチーズを選ぶ。日によってはハニー・トーストにする日もある。耳を澄ますと小さなスピーカーからブロッサム・ディアリーの可憐な歌声が聴こえてくる。友人夫妻が育てたという人参のスープからは大地の味がひしひしと感じられ、宏樹さんが焼いたパンは酵母と小麦の味わいが豊潤に広がる。朝食プレートをたいらげるとコーヒー・タイム。春から焙煎を始めた宏樹さんがその日の気分によってぴったりのコーヒーを選んで淹れてくれる。香味のあるドリップ・コーヒーを飲み終えて時計を見るとまだ9時前。さあ、今日はこれからどこに行こうか。
ある仕事で画家の山下清について調べていた時、一枚のモノクロ写真に目が留まった。洋風の建物とシュロの木、その前に立つ3人の男の真ん中が、丈の短い着物に草履姿の山下清だった。建物の雰囲気から海外で撮られたものかと思ったけれど […]
ある仕事で画家の山下清について調べていた時、一枚のモノクロ写真に目が留まった。洋風の建物とシュロの木、その前に立つ3人の男の真ん中が、丈の短い着物に草履姿の山下清だった。建物の雰囲気から海外で撮られたものかと思ったけれど、テキストを読むと山下清が逗留していた夙川の「ルージュ・ラ・パボーニ」、画家の大石輝一が開いたカフェだとわかった。戦前にして随分垢抜けた佇まい。この旅で立ち寄れるかもと読み進めたら、阪神大震災で倒壊し、今は大阪で親戚の方が「カーサ・ラ・パボーニ」として引き継いでいるようだった。
大石輝一が自ら設計したという “パボーニ”は、芸術家たちが集うサロンのようで、戦時中もこの阪神間で唯一営業を続けたというほどリベラルな場所だった。明治後期から昭和初期にかけて、六甲山の麓一帯に拓かれたこの地域は、文人から画家、名だたる芸術家たちを惹き寄せて、単なる田園都市に収まらない「阪神間モダニズム」と呼ばれる先進的な文化を築いていった。つまり、パボーニのようなエピソードは、街のあちこちに眠っているのだ。そうして実際に今の街を歩くと、その足あとは、いわゆるモダニズム建築などの重要文化財よりもむしろ、時代とともに借りものの西洋風ではない独特なムードをまとうようになった街並みに刻まれているような気がした。
※記載の内容は2019年1月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業内容等の変更があり得ることをご了承下さい。
※記載の内容は2019年1月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業内容等の変更があり得ることをご了承下さい。