1 川越スカラ座
味わいのある手描きの看板に導かれて見つけた、小さな映画館。明治38年に寄席として開館したここは、現在営業中の映画館では県内最古だとか。レトロな雰囲気の客席や昔ながらの売店のほか、映画監督によるトークショー、上映映画にちなんだ割引など、ユニークな企画も魅力。遠方から足を運ぶファンも多いそうです。
1 川越スカラ座
味わいのある手描きの看板に導かれて見つけた、小さな映画館。明治38年に寄席として開館したここは、現在営業中の映画館では県内最古だとか。レトロな雰囲気の客席や昔ながらの売店のほか、映画監督によるトークショー、上映映画にちなんだ割引など、ユニークな企画も魅力。遠方から足を運ぶファンも多いそうです。
2 笛木醤油
江戸の風情を残す蔵造り通り沿いに建つ、寛政元年から続く川越名物「金笛醤油」で有名なこちら。厳選した丸大豆、小麦、天日塩のみを原料に、杉桶を使って長期発酵させるという醤油は、まろやかで深い味わいが評判です。お店の奥には、その場で醤油のおいしさが味わえるうどん処「うんとん処春夏秋冬」もあります。
3 大玉や
時の鐘近くの裏道にある、趣のある佇まいのおせんべい屋さん。明治40年から続く製法を受け継ぎ、上質なコシヒカリを米粉にして生地を手作り。さらに屋上で天日干しを行い、一枚ずつ手間暇かけて焼き上げているそう。定番のしょうゆ味、ソース味のフライせんべいなど、その上品な味わいは、手土産にも喜ばれそうです。
4 あぶり珈琲
和の雰囲気漂うノスタルジックな外観に惹かれて入った、自家焙煎の珈琲店。店名は「豆を炒る(炙る)だけでなく、仏語で隠れ家・避難所を意味する「aburi」の意味を込めて」とマスター。その言葉通り、スペシャリティコーヒー豆を使った香り高いコーヒーとともに、外の喧騒を逃れて穏やかな時間が過ごせます。
5 やきそばのみどりや
川越の隠れた名物といえば、焼きそば。街の中に多くの焼きそば屋が点在しますが、県立川越高校前の昔ながらの駄菓子屋「みどりや」では、奥のテーブル席で作りたてが食べられます。もっちりした太麺にソースが絡むおいしい焼きそばを食べながら、お父さんとお母さんから昔の川越のお話を伺うことができました。
6 茶陶苑
亀屋山崎茶店が手がけるカフェ&ギャラリースペース。白漆喰で仕上げた美しい蔵造り建築は、江戸末期のものだそう。吹き抜けの広い空間では、歴史を感じながら亀屋のおいしいお茶と和菓子がいただけます。陶芸家の濱田庄司、バーナード・リーチなどの作品を展示するほか、定期的に音楽コンサートも開催しています。
7 小江戸 オハナ
卵の看板が目印の卵料理専門店。メインとなる卵は鮮度を重視し、地元の養鶏場でエサまでこだわって長期飼育したものを使用し、メニューに合わせて数種の卵を使い分けるそう。いただいた「極上親子丼」は、新鮮な卵の濃厚なうまみを感じる逸品でした。次回はふわふわの卵焼きやサンドイッチにも挑戦したいです。
8 ビストロ岡田
街の洋食屋さんのような温もりある雰囲気で、地元の人からも支持を集める気軽なビストロ。東京會舘で修行したご主人と奥様の二人三脚で、32年間変わらぬ味を守ります。この日いただいたのは、丁寧に味を染み込ませたロールキャベツと、さっくりした衣の濃厚なクリームコロッケ。愛情たっぷりのおいしさが忘れられません。
9 ワインスタンドPON
中央通りの交差点そばに、昼間からオープンしている小さなワインスタンドを発見。店主は川越出身で、長年東京のワインショップに勤務していた佐藤かなこさん。ワインアドバイザーの資格を持つ彼女が選んだワインや川越名物COEDOビールとともに、おいしい軽食がいただけるとあって、毎日地元の幅広い層の人々で賑わいます。
10 麻彦商店
大正7年創業の曲げ輪と竹製品のお店です。現在3代目のご主人が伝統の技法で手作りする、せいろやふるい、おひつをはじめとする評判の曲げ輪製品のほか、竹ざるやかごなど全国の職人さんから集めた製品がたくさん。使い方やお手入れ方法の相談にも乗ってもらえます。日々の料理が楽しくなる、一生ものの道具に出合えます。
11 松山商店
連繋寺境内で、香ばしい香りに誘われる昔ながらのおだんご屋さん。先代からの味と製法にこだわり、主役の米粉はいいものだけを厳選。店内にはテーブル席もあり、お茶を飲みながらゆっくりとおだんごや和菓子が堪能できます。名物の焼きだんごは、もっちりとした食感と甘さを抑えた醤油の風味が香る絶品でした。
12 つぼやき 平本屋
川越の名物おやつといえば、焼きいも。昭和24年から続くここ平本屋では、石焼きではなく、昔ながらの陶器製の壺を使った「壺焼き」が食べられます。訪れたときはちょうど仕込み中だったので、焼き上がり時間を狙って再訪。「おいしいよ!」とおじさんが袋に入れてくれたできたては、ホクホクの食感と優しい甘みが印象的でした。
13 川越成田不動尊蚤の市(成田山川越別院境内)
「川越のお不動様」として地元で親しまれ、川越七福神の四番目にあたる恵比寿天を祀るこちらは、千葉の成田山新勝寺の最初の別院として知られる場所。なかでも有名なのが、毎月28日に境内で開催される蚤の市。色鮮やかな着物や骨董、古民具をはじめ100店舗近くが並びます。少し早起きして、宝物探し気分で訪れてみたいですね。
14 東屋
江戸時代には周辺の川で鰻がとれたといわれる川越。街を歩いていると、鰻屋さんが多いことに気づきます。成田山川越別院そばのここ東屋は、1868年創業で現在5代目。築約100年の趣ある建物内では、座敷席に座ってゆっくりと鰻が味わえます。辛口のタレを塗り備長炭で香ばしく焼き上げた鰻は、ふわっと柔らかく上品な味わいでした。
15 ぽか羅
駅近くの裏路地にある、隠れたカレーの名店。30年ほど前に国分寺でスタートし、3年前に川越に移転したそうで、遠くから通う常連もいるとか。こちらは、定番のチキンカレー。数十種のスパイスを合わせたインドカレーをベースに、和と洋風の要素を加えたカレーは、辛さとスパイスの奥深い味わいがくせになります。
16 手打蕎麦ときわ
川越八幡神社そばのお蕎麦屋さんです。創業70年の味を引き継ぎつつも「気軽に蕎麦を楽しんでほしい」と3代目のご主人。広々とした店内では定番の温冷そばや季節の天せいろのほか、アレンジメニューやセットメニューも豊富。この日は花おろしをいただきましたが、少し細めでコシのある二八の麺がおいしかったです。
17 d’ici peu
静かな住宅街が広がる仙波町エリアにあるお花屋さん。“普段の生活に合う花”を意識してセレクトしているそうで、切り花はもちろんドライフラワーにしてもきれいな花が多く揃います。アレンジメントやリース作りなど、季節の花を楽しむレッスンを毎月展開しているほか、鉢植えの相談にも乗ってもらえます。
都内から川越に移り住んで5年がたちました。古い町並みが残っていたり、寺院や神社や古墳が多く、歩くことが気持ちのよい街です。車で移動するには狭くて使いづらい道が多いのですが、歩くには丁度よく、表通りよりも裏通りや川沿いには […]
都内から川越に移り住んで5年がたちました。古い町並みが残っていたり、寺院や神社や古墳が多く、歩くことが気持ちのよい街です。車で移動するには狭くて使いづらい道が多いのですが、歩くには丁度よく、表通りよりも裏通りや川沿いには古くて素敵な家が沢山あって、なかなか楽しめるのです。ある日散歩をしていたら、新しい美容院ができていて、中を覗くと自分がデザインしたペンダントランプが飾り台の上に2灯下がっていました。表に停めてある自転車も私が持っているのと同じ「ARROW」の自転車。私は美容院というと、女性が沢山いたり美容師さんとの白々しい会話が苦手で、行きつけがなく困っていたのですが、ここなら話ができるかもしれないと思い予約をしました。マンツーマンのカットなので他の人を気にせずにすみ、オーナーの駒井さんにペンダントランプの話をしてみたら、「随分探して“これだ!”というのに出合ったんです。それをデザインした人が川越に居るとは思いもしなかった」と驚いていました。駒井さんは東武東上線沿線で仕事をされていたのですが、静かで落ちついた街並みに惹かれて川越で美容院をはじめられたとのことです。窓から見える葡萄棚も素敵で、やっと落ち着ける美容院が見つかりました。隣の花屋さん「d’ici peu」も好きな店のひとつです。
Akohaku hair&relax 川越市仙波町1-5-38 1F 049-298-5837(地図A)
川越の街を取材しているうちに、ふと気づいたのが“専門店が多い”ということだ。豆腐屋さん、包丁屋さん、醤油屋さん、籠屋さんなど、昔ながらの専門店だけでなく、手作りの“あんこ”だけを売る店や、“きんぴらごぼう”(調理したもの […]
川越の街を取材しているうちに、ふと気づいたのが“専門店が多い”ということだ。豆腐屋さん、包丁屋さん、醤油屋さん、籠屋さんなど、昔ながらの専門店だけでなく、手作りの“あんこ”だけを売る店や、“きんぴらごぼう”(調理したものと、ごぼうのささがきをパックにしたもの)だけを売る店といった、これまで出合ったことのないような専門店まであるのには驚いた。今回コラムを書いてくださった川越在住の大治さんにその話をすると、「包丁屋さんが自転車に乗って出張で包丁研ぎに回る姿もたまに見かけますよ」というので、私の中ではすっかり “専門店の街”というイメージが定着してしまった。
その足で、佇まいに惹かれて入った日本茶の専門店「亀屋山崎茶店」は、この地で130年続く老舗。茶の目利きとして、代々日本全国の産地から茶葉を選りすぐり、その年に合わせたブレンドを販売している。ご主人曰く「埼玉県は日本三大茶の一つ、狭山茶の産地なんですけどね、後継者不足と東京からアクセスがいいという理由で、茶畑が宅地化されたりゴルフ場にされたりで、すっかり生産者も減り、生産量も落ちてしまった」という。ご主人と店頭で交わした他愛のない会話から透けて見える世相。専門店は昔も今も、地域や社会を映す鏡のような役割を担っている。
亀屋山崎茶店 川越市仲町2-6 049-222-0046(地図B)
※記載の内容は2015年10月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。
※記載の内容は2015年10月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。