1 SCAI THE BATHHOUSE
上野公園の北側に広がる下町・谷中にあるアートギャラリーです。築200年以上の銭湯「柏湯」を改装し、外観は昔ながらの屋根瓦と煙突が立つ銭湯、屋内は高い天井とモダンな白い空間というギャップもユニーク。過去には横尾忠則、宮島達男、アニッシュ・カプーアなど、最先鋭の国内外アーティスト作品を紹介しています。
1 SCAI THE BATHHOUSE
上野公園の北側に広がる下町・谷中にあるアートギャラリーです。築200年以上の銭湯「柏湯」を改装し、外観は昔ながらの屋根瓦と煙突が立つ銭湯、屋内は高い天井とモダンな白い空間というギャップもユニーク。過去には横尾忠則、宮島達男、アニッシュ・カプーアなど、最先鋭の国内外アーティスト作品を紹介しています。
2 桃林堂 上野店
昭和元年創業の和菓子店の名物といえば、野菜や果物の砂糖漬け「五智果」、そして手のひらにも乗るミニサイズの「小鯛焼」。茶席でもいただけるように、と考えられた鯛焼は、カステラのような生地に頭から尻尾まで丹波大納言の粒あんがたっぷり。ここ上野店には茶席があり、ゆっくりお菓子や抹茶がいただけるのです。
3 国立国会図書館 国際子ども図書館
ルネッサンス様式の美しいレンガ棟の建物は、明治期の旧帝国図書館の歴史ある風合いをそのままに、安藤忠雄らにより改修されたもの。国内や海外の豊富な児童書が閲覧できるほか、明治から現代までの児童文学や絵本が見られるギャラリーや展示会、ガイドツアーもあり。大人まで楽しめる憩いのスポットです。
Photo by Norihiro Ueno. Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE
4 オトメ
根津銀座通りにあり、地元で長く愛されている街の中華屋さんです。純喫茶店のようなレトロな空間にはクラシック音楽が流れ、卓上に飾られた花がどこか“オトメ”な雰囲気。豊富なメニューは麺類から飯類、餃子までシンプルながら丁寧な味わいで、どれを頼んでも美味。お昼からお酒と一品料理を楽しむのも良いですね。
5 国立西洋美術館
今年7月、ル・コルビュジエが日本に残した唯一の建築作品として世界文化遺産に登録が決定。アート作品の増加に合わせて“無限成長美術館”というル・コルビュジエの構想を元に建策された建物は、ピロティやスロープ、四角いらせん状の展示室など、所々に特徴的なデザインが見られます。貴重な松方コレクションも必見。
6 東京文化会館
ル・コルビュジエの弟子・前川國男が手がけた名高いモダニズム建築は、大きな庇の高さや細部の意匠まで、正面に佇む西洋美術館とシンクロするような設計が印象的。国内屈指の音質を誇り、オペラやバレエ、クラシックなどの公演を行うホールのほか、音楽資料室(図書館)も併設。“音楽の殿堂”として親しまれています。
7 ROUTE BOOKS
穏やかな住宅街が広がる東上野。廃工場を改装した複合ビルを上ると、緑が溢れるセンスの良い空間には、廃材で作った家具、植物・建築・食など趣味関連の本や雑貨がたくさん。実はここ、リノベーション専門の工務店が手がけるシェアスペースで、展示やイベントも開催。読書しながら淹れたてのコーヒーも飲めるのです。
8 寿湯
駅から東に少し歩いた場所にある、昔ながらの銭湯です。今では珍しい富士山の背景画を掲げる広々とした浴場は、日替りの薬湯やサウナ、自慢の露店風呂まで銭湯とは思えないクオリティ。備え付けのソープやアメニティ類、自転車利用客のために常設された空気入れ、店主手作りの月刊報「寿湯だより」など温かなサービスも素晴らしい。
9 翁庵
浅草に通じる大通り沿い、木造二階の建物の格子扉を開けると、囲炉裏席を備えた昭和の風情溢れる空間が。いただいたのは名物「ねぎせいろ」。しゃきっと歯ごたえのある細切りそばは、烏賊のかき揚げとネギの入った熱々のツユと相性抜群。サラサラのそば湯で割ってあっという間に完食。食後の余韻まで美しい、江戸の粋を伝える名店です。
10 野澤屋
食品や靴や衣料品、雑貨などが並ぶ国際色豊かなアメ屋横丁。中心地のビル地下にある「アメ横地下食品街」は、アジアの裏路地に迷い込んだような異空間が楽しいスポット。なかでも「野澤屋」では、アジア各国の調味料・香辛料・乾物・野菜・冷凍食品までを豊富かつリーズナブルにラインナップ。珍しい食材も多く、料理のプロも訪れます。
11 鈴本演芸場
寄席に行ってみたいけれど敷居が高い…。そんな初心者から落語ファンまでを一年中楽しませてくれるのが、上野で150年の歴史を持つこちら。番組は昼・夜席の入替制で、落語・漫才・曲芸など内容や演者も多彩。老舗「志の多寿司」のおいしいお弁当やビールをいただきながら、大衆演芸の深い魅力を存分に味わえるのです。
12 純喫茶 丘
アメ横の喧騒を逃れて「丘」「OKA」と書かれたビルの階段を下りると、時が止まったようなレトロな空間が。昭和39年、東京オリンピックの年に創業したそうで、西洋をイメージした装飾やシャンデリアを施した優雅な雰囲気が魅力的。メニューはナポリタンやパフェなど定番の直球勝負。ずっと変わらず続いてほしい上野のオアシスです。
13 EST!
重厚な茶褐色の空間にボトルが煌めくオーセンティックバー。いつも変わらぬ朗らかな笑顔と凛とした白いバーコート姿で迎えてくれるのは、なんと御年82歳というマスターの渡辺昭男さん。 高校卒業後に佐賀の唐津から上京し、銀座「静」、湯島「琥珀」などの名店を経て昭和43年に創業。熟練の仕事ぶりに魅了され、数多くの文化人も通います。
14 デリー 上野店
東京の本格インドカレーの先駆けで、ここから派生したお店も多いといわれる名店。創業は昭和31年。代名詞といえる褐色の「カシミールカレー」は、さらりとした辛口カレーにスパイスが幾重にも広がる奥深い味わいで、硬めに炊いた白米との相性も抜群。辛いのに何度でも食べたくなる、摩訶不思議なおいしさなのです。
15 つる瀬 湯島本店
天神下交差点にある老舗和菓子屋さんです。ぜひ食べてほしいのが「豆」へのこだわりが詰まった名物・豆大福。丁寧に搗き上げた餅に、絶妙な食感のつぶし餡、香り高く柔らかい大粒の赤えんどう豆がたっぷり。ほんのり効いた塩味が下町らしさを感じる名品です。併設の喫茶では、人気のあんみつやお弁当などがいただけます。
16 シンスケ
黒塀の外観から風格が漂う名店。元々酒屋を営み、大正14年に居酒屋になって4代目。酒は秋田の銘酒「両関」のみと潔く、天然ものの魚、主に自然栽培の野菜など厳選素材で作る現代らしさを加えた料理の数々。大人が静かに盃を傾ける粋な空間は、素っ気ないようで温かく、安心して放っておかれる心地よさに満ちています。
17 MUSIC BAR 道
雑居ビルの扉を開けると、カウンターの背後には1000枚以上のレコードが。これらの所有者でもあるオーナーの大久保さんは、地元の下谷出身でG・デザイナーとしても活躍している人物。フォーク、ロック、ニューウェイブなど多彩な音楽が流れ、不定期でライブも開催。毎晩多彩な音楽と文化、人が交差する隠れ家なのです。
18 ぽん多本家
上野の“とんかつ御三家”とも呼ばれる同店ですが、元々は明治38年創業の高級洋食屋さんで、正しいメニュー名は「ポークカツレツ」。自家製ソースでいただく淡色のカツレツは、ロース肉のバラ先を取り除いて中心のみを使っているそうで、優しい甘みとサクサクの食感が魅力。赤だしやご飯にも合う上品な味わいです。
19 アーンドラ・キッチン
エスニックの名店が立ち並ぶ御徒町エリアの中でも、近年の南インド料理人気を牽引してきたといえるのが、アーンドラ・プラデシュ州の本格的な料理がいただけるこちらのお店。名物のビリヤニやドーサ(米粉のクレープ)、カレー数種の定食ミールスなど、スパイスが突き抜けるような洗練されたおいしさはここならでは。
動物園は子供連れのファミリーや付き合い始めのカップルが行く場所だと、ずうっと決めつけていた。ところが数年前に北海道の旭川市に用事ができて、用事が済んだらする事がなくなってしまったので、なんとなく旭山動物園へ行ってみた。あ […]
動物園は子供連れのファミリーや付き合い始めのカップルが行く場所だと、ずうっと決めつけていた。ところが数年前に北海道の旭川市に用事ができて、用事が済んだらする事がなくなってしまったので、なんとなく旭山動物園へ行ってみた。あまりにも楽しくて、それ以来、出かけた先に動物園があれば、だいたい寄っていくようになった。
そんなわけで上野動物園もつい先日、デビューしたばかりの初心者だ。パンダが初公開された時にニュース映像が頭にこびりついているから、長蛇の列を覚悟していたのに、あまりにもあっさりとパンダの写真が撮れてしまい拍子抜けしたし、次の予定まで時間がだいぶ空いてしまった。
でも上野動物園のまわりにはたくさん美術館があるから、どこかしらで気になる展示をやっているし、そうでなくても、常設展にだって観るべきものはたくさんある。注意すべきは、その日が月曜日ではないことを確認することだけなのだ。
万が一、月曜日だった場合はどうするか。上野駅の入谷改札口の横にパンダの像がある。そして中央改札口の上に、猪熊弦一郎の壁画「自由」がある。パンダや美術を見たいという希望は、それなりに叶えられるから、あとはとんかつか蕎麦を食べれば上野を満喫できるのだ。
飲み助の友人は、落語に行くなら「鈴本演芸場」だと決めているという。まずお酒が持ち込める(節度は守るべし)こと、館内で買える稲荷寿司が大好物であること。そして、自分の目で贔屓の落語家を見つける醍醐味もある。少々かしこまった […]
飲み助の友人は、落語に行くなら「鈴本演芸場」だと決めているという。まずお酒が持ち込める(節度は守るべし)こと、館内で買える稲荷寿司が大好物であること。そして、自分の目で贔屓の落語家を見つける醍醐味もある。少々かしこまったホールでの落語とは違い、色物演目と言われる落語以外の芸も混ざった笑いのごった煮のような寄席こそが、落語本来の愉しみ方なのだと力説する。そう聞いて行かない理由はないと、ある日の昼の部を観るべく開演1時間前に湯島駅に降り立った。駅前の「つる瀬」で大福を買い「鈴本演芸場」に着くと、ちょうど開場したところで木戸(寄席の入り口)が賑わっていた。創業150年、東京に現存する演芸場の中で一番古く、館内も味わい深い昭和のムードが残されている。楽しみにしていた稲荷寿司(神田『志の多』のものだった)とビールを手に席に着く。常連らしきおじさんおばさんに紛れて若い人もちらほら。あっという間に立ち見がでるほどの盛況ぶりだった。俗曲にあわせて踊る“かっぽれ”、物まね(といっても芸能人ではなく動物など)、紙切り……実際には初めて観る日本の大衆芸能が新鮮に映る。何より、噺家の有名無名関係なく笑いが途切れないのは、お客さんの方にも笑うことで芸人を後押しようという気概があるのではないか。そのムードこそが寄席の魅力なのだと思った。
※記載の内容は2016年11月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。
※記載の内容は2016年11月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。