盛岡

1 カラコマ

肉や魚をはじめ、卵、白砂糖、乳製品を使わないマクロビレストラン。信頼できる地元農家から仕入れた新鮮野菜やオーガニック食材をふんだんに用いたメニューが揃います。繊細な味付けのお陰で、噛み締めるほどに素材そのものの深い味わいが広がりました。定番の大豆のからあげや車麩のカツがオススメです!

盛岡市上の橋1-44
☎019-613-2239

2 藤原養蜂場本店

近代養蜂のパイオニアと名高い、明治34年創業の蜂蜜専門店。希少な日本在来種の蜂蜜を試飲して、その豊潤な甘味に驚きました。蜂蜜の優しい甘さが引き立つジェラートや、ふっくら生地の「栃蜜焼き」が食べられる軽食コーナーも充実。養蜂場が実践する独自の飼育法や日本ミツバチの生態など、興味深いお話も聴けます。

盛岡市若園町3-10
☎019-624-3001

3 焼肉レストラン米内

前沢牛を一頭買いする肉屋だからこそ生み出せる冷麺の味。三日三晩かけて煮出した牛筋や牛骨から、旨味のエキスが染み出たスープを、「別辛」で堪能しました。好みでキムチを足して、味の変化を楽しめるのが良いですね。焼肉屋としても人気の米内。甘辛く焼いた肉を生卵にくぐらせパクリ! 思わず笑みがこぼれます。

盛岡市紺屋町5-16
☎019-624-2967

4 shop+spaceひめくり

岩手を中心に、東北地方に所縁のある作家の作品の展示・販売のほか、盛岡ではなかなか見ることができない作家の企画展、関連するワークショップやイベントも開催するクラフトショップ。この空間で体験できる「知る、買う、作る」の行為を通じて、手仕事の価値や味わいを再発見できるクリエイティヴな場所です。

盛岡市紺屋町4-8
☎019-681-7475

5 ざくろ

鮮やかな真っ赤なスープに白髪葱のコントラストが美しい担々麺。ゴマの香ばしさとコクが溶け込んだスープを絡めて麺をすすると、辛みと旨味に思わず唸ってしまいました。アンディー・ウォーホルなどの著名作家のアート作品が飾られ、柔らかい空気の漂う店内には、ひとりで立ち寄る女性客の姿も目立ちます。

盛岡市紺屋町1-35
☎019-651-0251

6 carta

ポルトガル語で手紙を意味する「カルタ」。蔵を改装した建物には雪除けの鉄扉がついており、その見た目が封筒に似ていたことが店名の由来。薫り高いオリジナルブレンドのハーブティーを一杯頂き、取材で疲れた身体が一気にほぐれました。各地の音楽家が演奏するイベントを月一で開催。多くの音楽ファンを魅了しています。

盛岡市内丸16-16県民会館裏手
☎019-651-5375

7 東家 大手先店

盛岡名物、わんこそばに初挑戦しました。「はい、じゃんじゃん」の掛け声と共にリズムよく蕎麦を流し込みます。ローテーションで、とろろや鶏そぼろ、薬味を入れ、味や喉越しの違いを楽しみながら、目標の100杯超えを達成。お腹も満たされ、充足感でも一杯になりました。次回は、地元の方がイチオシのカツ丼を食べてみようと思います。

盛岡市内丸17-40
☎019-623-7540

8 北ホテル

フランス映画界の奇才、マルセル・カルネによる男女のメロドラマを描いた名作映画のタイトルを冠したホテル。石割桜や盛岡城址公園などの名所旧跡や、城下町の面影を残す古き良き街並みへも歩いてすぐのエリアに佇んでいます。陽の光が気持ちよく、モダンでありながらも、どこか懐かしい天井高のロビーには、文化の香りが漂っていました。

盛岡市内丸17-45
☎019-625-2711

9 岩手県公会堂

竣工から今年90周年を迎える盛岡のシンボル。東京の日比谷公会堂とそっくりなのは、設計者が同じ佐藤功一だから。21号室や大ホールのしつらえに、当時最先端だったアール・デコの様式が見られます。1928年に、天皇陛下が陸軍の大演習で滞在されたという応接室(昔は貴賓室)を訪れた際、蓄積した時間や歴史の重みを感じました。

盛岡市内丸11-2
☎019-623-4681

10 パァク

1969年に櫻山神社の参道沿い開店した純喫茶。革張りの黄色いソファー、赤いライトのシャンデリア、手描きのイラストのメニューなど、開店当時の趣を残す店内は昭和の懐かしさに包まれています。常連と店員の笑い声をBGMに、名物のピザトーストの香ばしい匂いを嗅ぎながら、アレコレとメニュー片手に悩むのさえ贅沢に感じました。

盛岡市内丸4-6
☎019-651-4584

11 白龍 本店

じゃじゃ麺発祥の地といえば、白龍。もともとは中国の家庭料理で、盛岡の人の舌に合うようにアレンジをして今のかたちになりました。特製の肉味噌を混ぜて、まず一口。ネギとショウガの辛みと風味が食欲をそそります。好みでラー油を加えた「ちいたんたん」を飲み干して一息つくと、とても活力が湧いてきました。

盛岡市内丸5-15
☎019-624-2247

12 六月の鹿

店内の大きな窓から外景色を眺めながらアイリッシュ・コーヒーを頂きました。手製のネルフィルター(!!)を使い、コーヒーは注文が入ってから作る丁寧さ。あまりに美味しいので2度頂きました。珈琲豆は自家焙煎で、スコーンやケーキも岩手県産の小麦粉を使った自家製。街の喧噪から離れ、自分の時間を過ごすには最適のカフェです。

盛岡市内丸 5-5
☎019-654-1671

13 Holz

モノ作りの観点から、モダンと伝統に出逢えるインテリアショップ。セレクトした商品のほか、南部鉄器や漆の職人と協同で作ったペーパーウェイトや、木工ろくろの技術を用いたコップなど、東北の伝統工芸を現代にアップデートしたオリジナル商品も生産・販売しています。職人技を駆使した商品は、どれも抜群の機能美を備えています。

盛岡市菜園1-3-10
☎019-623-8000

14 大むら

創業43年の老舗割烹。三陸の海産物や盛岡近郊の山の幸など、地元・岩手の新鮮な食材をふんだんに使った旬の一品が充実しています。この店の看板メニューは、小岩井から新鮮な牛乳を仕入れて作るカニクリームコロッケ。サクッとした衣を割って現れる、カニの旨味を閉じ込めたホクホクの濃厚なソースは、意外にも日本酒と好相性。

盛岡市大通1-8-16
☎019-653-4402

15 Bar Cafe the S

ピアノの三大名器のひとつベーゼンドルファーや、ヴィンテージのスピーカーシステムの「JBLパラゴン」を備える盛岡きってのジャズバー。東日本大震災を機に、宮古市から移転。店主が薦める宮古産の山ぶどうのワインは、すっきりとした後口がエレガント。音楽に聴き入りながら、語らい、酒を嗜める大人の憩いの場です。

盛岡市菜園2-7-30 PERSON'S440 1F
☎019-625-2440

16 福田パン 長田町本店

コッペパンの聖地とも呼ぶべき老舗。バラエティ豊かな具材が並び、自分好みのサンドを作る楽しさがあります。教室のような店内と購入する人の行列を見て、学生時代の給食の思い出が甦りました。個人的な好みですが、不動のエース「あんバター」を食べると、スモーキーなウィスキーを無性に合わせたくなります。

盛岡市長田町12-11
☎019-622-5896

17 光原社

宮沢賢治ゆかりの、言わずと知れた民藝店の草分け的存在。各地の民藝品に触れたあとは、中庭の喫茶「可否館」で名物のくるみクッキーと深煎りを1杯。店内には、「雨ニモマケズ」の精神を写し出すように、労働者の視点から社会派の作品を遺した画家ベン・シャーンのポスター(『ワルシャワ』1943年)が鎮座しています。

盛岡市材木町2-18
☎019-622-2894

18 岩手県立美術館

国内外のアートを楽しむだけでなく、無料のワークショップや音楽イベント、映画上映会などを通じて、多角的な視点で芸術文化の魅力を再発見できる場所。訪問時は、県内の選りすぐりアーティストの作品が鑑賞できる企画展「アートフェスタいわて」が開催されていました。来るべき才能に触れられる格好の機会でした。

盛岡市本宮字松幅12-3
☎019-658-1711

19 神子田朝市

今年で49周年を迎える盛岡市民の台所。毎朝新鮮な野菜や果物、作りたての総菜が並び、秋には松茸、冬には雉そばなど旬の味覚も揃います。出汁の美味しそうな香りに吸い寄せられ、空きっ腹に「ひっつみ」をかき込みました。岩手の母の味は、素朴ながら、咀嚼するほどにじんわりと味わいの広がる優しいものでした。

盛岡市神子田町20-3
☎019-652-1721

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COLUMN

ユナイテッドアローズ
グリーンレーベル リラクシング
盛岡フェザン店

〒020-0034 岩手県盛岡市盛岡駅前通1-44
フェザン 2F

☎019-624-8909

営業時間/10:00~20:30

http://store.united-arrows.co.jp/shop/glr/

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COLUMN

素敵な洋食屋がある街はいいね。

岡本 仁

3年ぶりに盛岡を訪れた。もうすぐ取り壊されると聞いていたが、ぼくの大好きなバスセンターはやっぱりもうなかった。さらに『キッチンたくま』もどうやら閉業してしまったようだ。店内に柚木沙弥郎の作品が飾られていた記憶があり、また […]

3年ぶりに盛岡を訪れた。もうすぐ取り壊されると聞いていたが、ぼくの大好きなバスセンターはやっぱりもうなかった。さらに『キッチンたくま』もどうやら閉業してしまったようだ。店内に柚木沙弥郎の作品が飾られていた記憶があり、また行こうと考えていたのでとても残念だ。先日、松本市へ行く用事があって『たくま』という店でとんかつを食べたのだが、その店のメニューやマッチも柚木沙弥郎がデザインしたもので、名前といい、民藝調のインテリアといい、何かしら関わりがあるのかもしれないと思って友人に尋ねたら、盛岡の『キッチンたくま』のご主人は、松本で修行した人らしかった。

さて、どの街に行っても洋食屋をまず探してしまうぼくとしては、とても困った事態である。でも持つべきものは食いしん坊の友人である。彼が『洋食ユキノヤ』という店を教えてくれた。調べて行ってみたら、理想のメニューがずらりと並んでいて、どれにしたらいいか迷ってしまった。さんざん考えてチキンソテーを頼み終えた後に、隣のテーブルに運ばれてきたエビフライとポークステーキの盛り合わせがすごく美味しそうだったので、思わずまじまじと覗き込んでしまう。隣席のお客さんはさぞ驚いたことだろう。やっぱり好きな街には好きな洋食屋さんがあるものだ。

レストラン ユキノヤ 盛岡市本町通2-17-1 ☎019-654-0692(地図A)

二度目はさらにおいしく。

石田エリ

盛岡は初めてだったので、盛岡三大麺を楽しみにしていた。到着してまず向かったのが、そばの老舗〈東屋〉。わんこそばを注文すると、給仕さんから一通りの説明を受けて、「はい、どんどん」という掛け声でスタートする。息つく間もなく椀 […]

盛岡は初めてだったので、盛岡三大麺を楽しみにしていた。到着してまず向かったのが、そばの老舗〈東屋〉。わんこそばを注文すると、給仕さんから一通りの説明を受けて、「はい、どんどん」という掛け声でスタートする。息つく間もなく椀にそばが飛び込んでくるのを慌ててかき込むうちに、聞いたはずの止めかたをすっかり忘れて終わるに終われず76杯(女性の平均は50杯)。そばは毎朝手打ちしているというし、テーブルには、なめこおろしや鶏そぼろ、海苔や胡麻、おいしそうな薬味が並んでいたのに、あれこれ味わう余裕もなく食い倒れてしまった。2日目は〈白龍〉のじゃじゃ麺。平たい麺とキュウリ、肉味噌、生姜をよく混ぜて、そこへニンニク、ラー油、酢を自分で加えて味を完成させる。食べ終わったら皿に卵を割って、茹で汁と味噌を入れてもらい「チータン」というスープでシメるのだけど、後になって友人から「麺を少し残してチータンにするんだよ」と教えられた。その夜、通りすがりに入ったバーで、明日〈肉の米内〉に冷麺を食べに行くと話すと、マスターが注文の仕方を教えてくれた。「別辛で(辛いたれは別の器で)、麺は柔らかめ(硬めの麺らしい)、大盛りにしない(汁が薄くなるから)」。三大麺の楽しみかたはひとつじゃないそう気づいた一度目。二度目はもっと上手く(おいしく)食べられそうだ。

※記載の内容は2017年4月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。

※記載の内容は2017年4月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。