広島

1 BACARO UNO

気軽にイタリアンを楽しみたい時があります。流川通りから細い路地を入ったところにあるこのバールはまさにその願いを叶えてくれるのです。本日のパスタは、トマト、オイル、ホワイトソースを自分で選びます。いただいたのは、ホワイトソーセージとキノコのタリオリーニ。ニンニクが効いていて美味しかった!

広島市中区流川町2-17
☎082-249-7889

2 ぎょうざや

友人に「広島市内で1番の餃子屋はココ!」と教えてもらい伺いました。なるほど、カウンターでオーダーしてから1つ1つ店主が作る餃子は、唸る味です。隣のお客さんが「焼きもいいけど、水餃子も絶品」と話しているのを聞いて追加オーダー。焼きとは違った餡には軟骨が入っていてこちらも大満足。

広島市中区流川町5-7 1F
☎080-5668-1373

3 島々

午後5時から午後9時までと、和菓子屋としては珍しい時間帯に開店しています。てんさい糖を使用した上菓子は、色も味もシンプルでやさしく、夜にいただくのに丁度いい。呑んだ後のラーメンをちょっと我慢して、和菓子を買って帰るのもいいのかもしれません。

広島市中区新天地1-17
☎082-543-5045

4 千番

知らない土地のお店について「◯◯さんがここに来たら必ず通う店だ」と聞くことがあります。このラーメン屋さんは、僕が敬愛する執筆家が通ったといい、これは!と思い向かいました。青ネギがたっぷりかかった鶏ガラ醤油のラーメン、ポン酢ベースの牛すじ煮込み、素朴ながらも確かに忘れられない味でした。

広島市中区流川町7-8
☎082-241-1033

5 STEREO RECORDS

新譜、旧譜問わずのアナログレコード店があると聞くとついつい足を向けてしまいます。音楽が好きで、みんなと共有していきたいという気持ちが伝わるからです。CDも販売していて、レコードプレイヤーを持っていない人もOK。知識豊富で気さくな店員さんから、今おもしろい音楽を教えてもらうのが醍醐味。

広島市中区中町2-2 末広ビル2F
☎082-246-7983

6 洋食 こけもも

市内にある老舗洋食屋の2号店。とはいえ、本家の娘さんとその旦那さん(おふたりとも笑顔が素敵!)が洋食のベースをしっかりと守りつつも新しいカタチを模索されています。厚めのビーフカツは、ペロリといただけちゃいます。ミートソーススパゲティも、ゆでたパスタをさくっと炒めてあって、これぞ洋食ならではの味と思ったのでした。

広島市中区中町4-19 1F
☎082-246-7244

7 カフェ シトロン

平和大通りとじぞう通りの角にあるカフェ。ガラス張りの店内からは、緑豊かな大通りを眺めることができます。もしこのお店が近所にあったなら、デートに打ち合わせにとヘビーユースするだろうな、という居心地の良さ。アーティスト、奈良美智さんのアートスペースもあり、作品や関連書籍を購入することもできます。

広島市中区小町1-1 2F
☎082-247-4106

8 SLIM CHANCE STUDIO

音楽好きが集うDJバー。ドアを開けると、心地よいビートにのっておしゃれをした人々がお酒を片手に踊ったり、話したり。ソファーがあるサロンの壁にはポール・ウェラーのポスターが目立ちます。音楽が流れ、体をリズムと旋律に預ける夜の時間は、いつだってどこでだって、大切な楽しいこと。

広島市中区大手町5-8-6 2F

9 広島城

別称「鯉城」と呼ばれています。英訳すると“Carp Castle”。野球団の名前をはじめとして、お好み焼きのソースやタクシーなど、広島にはカープと名の付くものがたくさんあります。そのさまざまな源流はここに。天守閣などは第二次大戦後に復元された建物ではあるのですが、だからこそ一層「広島」という街を思うことができるのです。

広島市中区基町21-1

10 平和大橋/西平和大橋

欄干(手すり部分)はイサムノグチの設計によるもので、デザインした当初それぞれを「いきる(To Live)」「しぬ(To Die)」と呼んだそうです。最終的には「つくる(To Build)」「ゆく(To Depart)」という名に落ち着き現在に至ります。この橋を歩くと、街の姿が変わっても揺るがない“人々のあり方”について考えさせられます。*写真は平和大橋「つくる」

11 中村屋

自家焙煎のコーヒーを出してくれる喫茶店。ドアを開けると天井の高さと、静寂な雰囲気、古くから続いてきた店のたたずまいに、うっとりします。お昼時に伺ったので、ランチをいただきました。手作りのハンバーグはボリュームがあって、満足。モーニングも人気だと地元の友人が言っていたので、次回は朝に訪れたいと思いました。

広島市中区堺町1-5-15
☎082-231-5039

12 ボストン

大正12年から続く洋菓子屋さん。焼き菓子にパイ、ケーキにタルト。店内に入ってどれをいただこうかと迷った結果、創業当時に販売をしていて、最近復刻したという「朝日ドーナツ」をいただきました。これが、今流行のふわふふわのものとは違い、しっかりしっとり重ためのもの。懐かしさと嬉しさが募るスイーツです。

広島市中区堺町2-6-3
☎082-292-9665

13 お好み焼き みつ

少し歩けば、必ず目にするお好み焼き屋さん。地元の人たちはそれぞれに「マイお好み焼き屋さん」があるようです。数々のリサーチの結果訪れたこのお店。まだ来たことがなかった広島在住の友人曰く「これからはここが僕の1番になります」と。出汁の効いた生地にからまる中華ソバ、ソース、マヨネーズ。ウマイ!

広島市中区十日市町1-1-2
☎082-532-2060

14 CAFE DE PABLO

カフェのマスターがお湯を沸かす時、丁寧に使い込まれた器具を使っている。1を知って10を知るではないけど、それだけでその店のことを好きになることがあります。このカフェもまさにそんな店。センスのあるマスターの趣味が隅々まで行き届いています。夜はバーとなり、ゆっくりと過ごすことができます。

広島市中区十日市町1- 1-26
☎082-295-4512

15 宮島

瀬戸内海への憧れのは、点々と存在する島とそこへ向かう船の情景だったりします。厳島神社も、その大鳥居も、アナゴ飯も宮島に行く理由の1つとなるのですが、市内から電車と船を乗り継いで向かうのも、魅力ある時間。つまりは、観光目的ではなく、散歩をする感覚で宮島に訪れるのもオススメなのです。

16 宮島Cafeバンビーノ

宮島では、最近カフェバーが多くできています。この店は、音楽好きが集まる店で、宮島表参道商店街に位置します。夜はバーとして遅くまで営業をしていて地元の人々で賑わうようです。今回はカフェの時間に伺い、自家製のティラミスとコーヒーをいただきました。散歩の疲れを癒してくれ、ほっと一息。

廿日市市宮島町536-9 2F
☎0829-44-1415

17 yoimosezu

旅館「蔵宿いろは」に併設のカフェ。海沿いに面していて、瀬戸内海の景色を眺めながらの時間を過ごすことができます。訪れたのは、夕暮れ。大きなガラス窓から差し込むオレンジ色の光に包まれて、大鳥居を借景に、淹れたてのコーヒーをいただきました。おいしゅうございました!

廿日市市宮島町589-4
☎0829-44-0168

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ユナイテッドアローズ
グリーンレーベル リラクシング
広島パセーラ店

〒730-0011 広島県広島市中区基町6-78
パセーラ 1F

☎082-511-7123

営業時間/10:00~20:00

http://store.united-arrows.co.jp/shop/glr/

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広島のソウルフード

松田 "CHABE" 岳二

僕が小学生の頃住んでいた広島市南区皆実町には、数多くのお好み焼き屋さんがあった。家から歩いて徒歩3分の圏内に3つ、5分圏内に広げると5つ。味も焼き方も店構えもそれぞれに魅力があった。土曜日のお昼ともなれば、お気に入りのお […]

僕が小学生の頃住んでいた広島市南区皆実町には、数多くのお好み焼き屋さんがあった。家から歩いて徒歩3分の圏内に3つ、5分圏内に広げると5つ。味も焼き方も店構えもそれぞれに魅力があった。土曜日のお昼ともなれば、お気に入りのお店にお皿と生卵を家から持参してお持ち帰りにしてもらう。平日の夜、母親が所用で遅い時などは姉と一緒にその近所の3つの中のどのお店に行くかを検討した。姉は偏屈なおじさんのお好み焼きが一番美味しいと言ってそこに行きたがるが、幼かった僕は「おっちゃん怖いけぇ嫌じゃ」と駄々をこねた。

そんな近所にたくさんあったお好み焼き屋さんは、大きなショッピングモールが乱立する前の広島の商店街に欠かせない光景のひとつであった。だけど、たいていはお年寄りによって営まれていたため、次々に姿を消していった。僕が大人になってから大好きになった『雫』というお店は、これまた少し怖くて頑固そうな親父と優しい内儀さんがやっていて、味はローカルの定番ではなくニンニクの効いた大人味だった。その『雫』も跡取りがいないので店をたたんでしまった。

とはいえ、昔から姿を変えずに残っている店もある。是非行ってほしいのが、地蔵通りにある『もり』。その古き良き広島の下町の店構えの中では、美味しく広島のソウルフードを味わえるのです。

もり 広島市中区富士見町14-11 082-241-5358

僕らが旅に出る理由

島本 塁

ここではないどこかへ自分を運んでくれる旅の相棒、乗り物が好きだ。海外へと出かけるとき、今では少なくなってしまったボーイング747、通称ジャンボ機が搭乗機であると、あの頭がぽこんとした顔を見て心の中でニヤリとする。新しい新 […]

ここではないどこかへ自分を運んでくれる旅の相棒、乗り物が好きだ。海外へと出かけるとき、今では少なくなってしまったボーイング747、通称ジャンボ機が搭乗機であると、あの頭がぽこんとした顔を見て心の中でニヤリとする。新しい新幹線も怖そうな顔はしているけれど、乗ってみると優しくて、キュンとなる。

広島は、乗り物のバリエーションが豊富だ。川と海に囲まれているから船が行き交う。そしてなんと言っても路面電車。世界中で近代都市が形作られた際、重要な役割を果たした乗り物。しかし、廃線となった場所も多い。僕のふるさとである京都は、日本で一番最初の電車が開通したところであるのだけど、僕が生まれた年に廃線となってしまった。その京都市電の車両は、現在も広島で走っている。その他の都市で引退した車両も広島電鉄が買い上げて、街で今も人々を運んでいる。加えて、新しい仲間も共存している。新型もなかなかかわいい顔をして、愛らしい。新旧の車両たちが、同じ線路を縦横無尽に走る街の移動は、他ではなかなか味わえない。

乗り物は、確実にその街の雰囲気を形作る。乗る人の気分も変えてくれる。どこかへ移動する理由は、目的地で待ち構える出来事ではあるのだが、その道中もひとつの大きな楽しみなのである。

※記載の内容は2013年1月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。

※記載の内容は2013年1月の発行時点での情報です。
※予告なく移転や営業時間等の変更があり得ることをご了承ください。